|屋外スケッチ会!!

 先週の美術部スケッチ会の続きです。前編はインスタをご覧くださいね。
 さて、インスタでは部員の活動を紹介しましたので、今回は、顧問が使った画材のご紹介を。ドローイングに使った鉛筆は、ホルベインのスケッチングペンシル1180、4Bです。写真のような感じで、2、3本くっついたような鉛筆です。通常の鉛筆では、岩のゴツゴツさが表現し難いかなと思い使ってみました。続いて、しばらく使わず眠っていた、Unison Colourのソフトパステル。イギリスの工房でハンドメイドで作られているそうです。さまざまな色展開があり、買うときにセットの色を迷いましたが、こちらのセットは、柔らかなトーンの中間色と、ティントカラー、シェードカラー、高彩度色が揃っていて、使いやすそうだと思いました。とはいえ、少ない色揃えですから、使いこなせる気もしません。そんな時は降りてくるまでじっと待ちます。降りてくるというのは、色が画面に入るのをイメージする感じでしょうか。 
 今回は、水面を強調して描きたいなと思いました。パステルで画面を膨らました後、迫力が必要な気がしたため、胡粉と竹串で、ペインティングナイフを使う要領で盛り上げながら水面を表現することにしました。胡粉とは、日本画で使う白の絵の具で、原料にホタテ貝を使っています。水の流れが表現できれば、画材は何でもよいのです。途中、どこかのタイミングで色鉛筆の黒で陰影を起こしています。鉛筆の黒とは違うクロを重ねて深みを出したいと思いました。
 普段は支える側にまわろうと思っているのですが、スケッチ会は逆です。描いている姿を見せることで、生徒が使う画材の幅が増えたり、写生がもっと自由で、当たり前のことだと知ってもらうことができるように思います。大人の世代が小学生から行なってきた写生会は、今は行ってきていないようです。自然のものをよく見て観察して描く、美しいなと思うポイントを強調して描き、自分なりのスケッチに起こしてみる、この日々の積み重ねが、何でもない日常から自身の作品を創作する資料となっていきます。
 野外スケッチ会を定期的に行うようになったのは、今の学校で8年目くらいだと思います。写真も資料に使いますが、テーマをもとに自分でおこしたエスキースを一番参考にします。エスキースは制作の地図帳のようなものです。とても感動した景色を撮影したら、あれ?と思う事はありませんか?画面に入り切らなかった部分も含めて目で見て感動している訳ですから、描くときにキャンバスの画面に収まりきらないくらいの感動を、どう表現するのか。エスキースをテーマに合わせて工夫しておく必要がありますね。
 さて、部員の作品ですが、みんな画材を工夫していて、楽しくスケッチしていましたよ。毎回それぞれの色が出てくるのがさすがです。伸び率満点!成長の力はすごいですね!今回のスケッチから、いつか発想が広がり、大作のもととなるかもしれませんよ!






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